サブスクリプションの波、焙煎機にまでやってくる

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最近はやりのサブスクリプション(月額課金)モデルの波がとうとうコーヒー焙煎機にまでやってきたようです。

Bellwether Coffeeというスタートアップ企業が、コーヒー焙煎機のサブスクリプションモデルをしています。合計で、60億円近い資金を集めたとか。

Bellwether Coffee公式サイト

No vents, no gas, and no emissions.
Bellwether’s commercial coffee roaster and intuitive roasting software were designed and built by coffee people to be the perfect addition to your cafe, installing quickly and easily.
No contractors, no permits, no gas lines, no ventilation, and no experience required.

(グーグル翻訳+意訳)

煙突、ガス、排気ガスはありません。

Bellwether Coffeeのコーヒー焙煎機と焙煎用ソフトウェアは、みなさんのカフェに簡単かつ迅速に導入できるようデザインされ開発されました。

工事や周囲の許可、ガス管、煙突、そしてコーヒー焙煎の経験はいりません。

とのこと。

簡単にできるというのがウリのようです。

ソフトウェアとあるように、ソフトウェアには、生豆ごとにローストプロファイルが用意されており、それで簡単に焙煎できるとのこと。一応独自のプロファイルで焙煎することも可能です。

冷蔵庫とほぼ同じサイズで、15分で7ポンド(約3.17キロ)のコーヒー豆を焙煎可能です。

普通の自家焙煎店なら十分なサイズですね。

操作は本体にくっついているiPadのアプリで操作します。

カスタムしたローストプロファイルを保存して同じように繰り返して焙煎することも可能です。

Bellwether社から購入したコーヒー生豆については、焙煎プロファイルが準備されます。……パナソニックのthe roastと同じようなビジネスモデルなのでしょうか。

9つの温度センサーが入っていて、排気を管理するシステムがあり、焙煎の工程を完璧に制御できます、と主張しています。

サイズは、86.36cm(幅)×76.2cm(奥行)×177.8cm(高さ)結構大きいですが、四角いのでガスの焙煎機よりかは場所をとらないのかな。

電気焙煎で、240V単相50Aもしくは、208V三相50Aで動作します。おおよそ、10kWってところですね。家庭用焙煎機で1ポンド焙煎できるというのが1kWくらいで動くらしいので、出力は十分なのかな、しらんけど。

価格は、5年間(60ヶ月)で月額1150ドル(約122964円/記事執筆時1USD=約107円で計算)

なんか、ドラム式洗濯乾燥機みたいな見た目だな……。

日本での展開はまだまだのようです。

当然か。小規模ロースターにとっては、ある意味いい話かも知れませんね。とはいえ、日本では流行らないかも。NOVOとか強いライバルがいるし。

同社の目標は、各コーヒーショップに自身の豆を焙煎する力を与えること。これまで焙煎済みの豆を高い価格で世界中のカフェに卸売してきた中間業者たちを排除することだ。

(中略)

およそ140社の顧客を抱えるBellwetherは、ベンチャーキャピタルの資金を投入して製造能力と顧客対応チームを拡大する予定だ。同社は、2019年に売上を6倍に伸ばして海外進出の野心もまた解き放った。来年には東南アジアと欧州での立ち上げを予定している。
ギリランド氏は、同社の成長を支えているのは、現在起こっている大きな動きだと言う。それは顧客がより高い品質のコーヒーを求める「コーヒーのプレミアム化」だ。
「ワインでそれが起きるのを見ましたし、クラフトビールでもそれが起きました」と彼は言う。「昔はバドライトを飲んでいたのに、今はクラフトビールを飲んでいるのです。ハイエンドの食料品店ではこうした製品の販売に力が入っていることがわかります。これがカテゴリのプレミアム化です」。
「30年前には、誰もがフォルジャーズ(Folgers、コーヒー豆業者)のコーヒーを飲んでいましたが、80年代にはスターバックス(Starbucks)がコーヒーの概念を変えました。そしてブルーボトル(Blue Bottle)が次の一歩を踏み出したというのが今の状況です」と彼は付け加えた。

コーヒー焙煎機のサブスクBellwether Coffeeが42億円超を調達

海外進出の予定もありますが、欧州と東南アジアとのことで、日本は入ってません。ある意味、当然の判断と言えるでしょう。日本は難しい市場すぎるでしょう。職人技への敬意が強い国ですし、いまや日本の会社になってしまったNOVO Mk-2や、昔ながらの自家焙煎店など競合がひしめいていますから。

それよりは、ブルーオーシャンと思われる東南アジアや、まだやりやすいと思われる欧州への展開を優先するのは当然の判断でしょう。

Bellwether社のCEOは、成長を支えているのはコーヒーのプレミアム化だといっていますが、個人的にはそれだけではないと思います。

もう何回も書きすぎて、自分でもまたこの結論かといいたくなるのですが、AI/IoT化によるコーヒー業界の革新の流れの一つだと思います。

今はまだ人間がプロファイルを作成する、カスタムする、という領域で済んでいますが、AIが進歩すれば、それすら不要になります。人間が飲んでこんな味をつくりたい、こうしたい、と要望すれば、大量のデータから学習したAIが必要な豆とブレンドを選び、それらに最適の焙煎をする。それらのデータはネットワークで共有され、すべての焙煎機とそのAIが同じ焙煎ができる。

実際に客に提供して、評判を学習させれば、もっと美味しいコーヒーをつくることができるようになるでしょう。

今のこの段階ですら、同じような焙煎を繰り返すなら、9つもの温度センサーと排気システムを備えたこの焙煎機のほうが人間より上でしょう。

昔ながらの焙煎機で、人間が温度計をみたりコーヒー豆のハゼ音を聴いて、吸排気や火力を調整するよりも、センサーと直結したマシーンのほうが、同じ味を作るという意味では遙かに有利です。

最初このニュースをみたとき、確かに店は楽かも知れないけど、みんなおんなじ味になって差別化できないんじゃないか、と思いました。

でも、進化の方向としてはとても正しい。

Bellwether Coffee社の目標は、カフェひとつひとつに焙煎する力を与えること、焙煎豆を卸してきた中間業者を廃することと言っています。

しかし、その究極の目的は、中間業者にとどまらず、生産地からカップまでのプロセスから、人間の手を廃することでしかないはずです。

フォルジャーズ:ファーストウェーブ、スターバックス:セカンドウェーブ、ブルーボトル:サードウェーブ。そして、フォースウェーブ(第4の波)。

ポスト・ブルーボトルのフォースウェーブとは、生産地からカップまでのプロセスに人間の手が入るところを廃すること。そして、それが、カフェのありかたにどういう変化をもたらすのか、というものになるはずです。

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