Impressの家電情報サイト、家電Watchにて、パナソニックの家庭用焙煎機TheRoastのインタビュー記事が出ています。
モノではなく、価値・体験を売る。パナソニックのスマート焙煎機「The Roast」の挑戦
TheRoastについては近々記事を投稿予定です。
ここでは、ざっと僕の備忘録代わりに気になったことや概要を書いていきます。
気になったこと
家庭用焙煎機というのは、事実上存在しない中で、開発チームは様々な壁にぶち当たっていく。
CR100「そうか?」
メイコーヒー「オレは?」
ジェネカフェ「は?」
HOTTOP「なにいってんだこいつ」
TheRoastの前にも、細々とした小さなニッチ市場ではありますが、家庭用電気焙煎機っていうのはいくつも発売されてたわけで……。
TheRoastのように、ある意味一般向けに(価格10万+月額料金必要というのを一般向けというのは難しい気もしますが……)発売されたものではありませんが、そうはいっても、「事実上存在しない」で片づけられるのもなんか納得いかないところではあります。
ストーリーを重視した販売構成
ひっかかかった部分もありますが、そのあとの
パナソニックはモノではなく、ユーザーにコト、つまり体験を届けようとしていた。そしてそのためには、その豆の持つストーリーを届けるということが求められた。
(中略)
どういったストーリーがユーザーの心を動かすのか、何度も議論を重ねた。そこで出た1つの答えが、毎月豆と共にユーザーに届けている「JOURNEY PAPER(ジャーニーペーパー)」という冊子だ。冊子には、その月届けられた豆が世界のどこで収穫されたか、どんな特徴があるのか、どんな処理をし、どんな精製をしたのかが全て書かれている。またその土地の文化や習慣、焙煎士後藤さんによる焙煎プロファイルの解説、石光商事の担当バイヤーによるその土地の印象を表したミニコラムなども用意され、まさに読み応え充分な一冊となっている。
という部分は素直に感心しました。
この機械ことThe Roastもそうですが、AIの技術が進歩していく中で、今までは、人間の一部の職人にしか実現できなかったコーヒーの味作り、というところもAIを内蔵したマシンが簡単に実現できるようになると思います。
そうなったときに、人間は何をするべきなのか。
それは、こういったストーリーテリングであり、ストーリーを、文脈を考えながらコーヒーの世界を味わっていくことなのかも知れません。
それが、サードウェーブに続く、フォースウェーブなのではないか、と考えなくもないからです。
Panasonicの挑戦はどうなるのか
10万円という価格やIoTという派手な一面にばかり目が行きがちだが、「The Roast」の本質は全く別のところにあった。家電メーカーとしてのモノ作りの未来、そして日本の食文化の未来まで見据えた新しいチャレンジだ。
というように、この焙煎機、TheRoastは相当にチャレンジングな試みだと思います。
家庭用焙煎機に10万円+月額コースをポンと出せるのは、ごくごく少数の人たちだけだと思いますし、そういう人たちだけで、こんなにコストのかかりそうな試みがペイできるのか。
そして、仮にペイできなかったとして、そのあとはどうするのか。
考えてみれば、リスクはとても大きいです。
しかし、この試みがうまくいったとき、どんな世界が家庭用焙煎機にもたらされるのか。それを考えると、実に「面白そうな」ことであるのは否定できません。
これからも、パナソニックTheRoastから目が離せそうにありませんね!
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