コロナ禍でのオーディオ環境強化!というところで、ステレオオーディオとサラウンドオーディオを両方やってみました。
どうして、両方やろうと思ったかというと、色々考えるだけ考えて、どっちがいいのか……?というところの結論がどーしても出なかったからです。
どっちがいいのかわからないなら、どっちも買えばいいじゃない!というマリーアントワネットみたいなノリで両方構築してみたわけですw
ステレオとサラウンド、両方やってみて、果たしてどっちがいいのか、という話を、実体験ベースでやっていこうと思います!
ああちなみに、僕はサラウンド激推しです。ついでに初心者向けにはAVアンプがいいんじゃないかっていうのが色々やった上での所感です。
両方使い比べての体験談——ステレオのいいところ、サラウンドのいいところ
僕の環境下では、ステレオとサラウンドはかなり使っている予算が違います。
ステレオはQUADのプリメインアンプVena2とSonus Faberのスピーカー、LUMINA1を組み合わせています。今の値段で、25万ぐらいですかね?知らんけど!僕が買った時はもっと安かったです。いくらだったかいまいち覚えてないですがw
Vena2のレビューとLUMINA1のレビューも書いてみます。
サラウンドは、DenonのAVアンプAVR-X1700Hを使っています。Denonの現行最新鋭ローエンドAVアンプですね。5万円か6万円ぐらいかな?
サラウンドのスピーカーは、ブックオフのジャンクコーナーで1個300円ぐらいで拾ってきたDenonのサラウンド用の小さいスピーカーが5つ、トップスピーカーとして謎中華メーカーの天井埋め込み型同軸2ウェイスピーカーをデスクの棚板に無理やり固定して使っています。
そんなわけで環境構築のレベルは全然格が違うのですが……それでも、個人的にはサラウンドを推したい気持ちが高まっています!
ステレオのいいところ:同じ予算なら明らかに音質はこっちが上!
全然同じ予算なら、じゃないんですが、同じ予算なら音質はこっちが上、というのは一般論ですね。
サラウンドだとスピーカーが5つだったり7つだったり必要になるわけで……。
スピーカーにかけられる予算が10万円だとしたら、一台当たり2万円になります。サラウンドだと。
一方ステレオだとペア10万円、一台当たり5万円にな理、一台あたりの予算が2.5倍になります。
値段が2.5倍なら音質も2.5倍……とはならないのがオーディオですが、予算当たりの音質が良くなりそう、というのがわかると思います。
実際に聴き比べてみると、艶やかで素敵な音がします。LUMINA1の方が。
見た目もこっちのが圧勝ですしね。
サラウンドのいいところ:音に包まれる今までにない体験
やっぱりねー、自分の周り全てから音が鳴るっていうのは最高!というか、「うおおおおおお!」ってなります。
後ろから、横から、上から、音がなっているのは、すごい印象に残りますし、「こんな音が鳴っているんだ!」っていう発見もします。
実は音楽ライブとかには行ったことがないのですが、ライブってこんな感じなんだろうなあっていう空気感の残滓を感じることができます。
映画を見ると、やっぱり音量といった面では映画館には敵いませんが、でも、本当にプチシアターというか、映画館に近い感覚です。
ゲーミングヘッドホンなどでバーチャルサラウンドというものがありますが、実際に周囲にスピーカーを置いたリアルサラウンドに比べると、両耳の近くで音が鳴ってるなーっていうのがハッキリわかってしまいます。
ゲーミングヘッドホンのバーチャルサラウンドに凝るぐらいなら、その予算で中古のスピーカーとAVアンプ買ってきてリアルサラウンド組んだ方がいいのでは?って感じです。
最近のPS4などのゲームは、大体5.1chとか7.1chでサラウンド音声が収録されてい流ので、サラウンド環境との相性がいいんですよね。
なので、サラウンドでPS4をやってみると、「今までやってきたのはなんだったんだろう……?」ってぐらいびっくりすると思います!
サラウンドの欠点:音源が少なすぎる、そしてPCで安定しない!
そんなわけで、個人的には「どっちかしか組めないならサラウンドにすべき!」と思うのですが、そんなサラウンドにも欠点があります。
- Dolby Atomos音源が少ない
- PCゲームでのDolby Atomos(サラウンド)対応ゲームはごく一部
- Windows環境下でAmazon Primeなどのサラウンド再生に難がある
- PC / Macでの動作が安定しない
Dolby Atomos(空間オーディオ)対応の楽曲がまだ少ない
Apple MusicやAmazon Music UnlimitedでDolby Atomosの空間オーディオ対応の楽曲が配信されています。
実際にMacをAVアンプに接続して聞いてみましたが、無茶苦茶すごくてですね、思わず「これが未来……!」ってなりました。
なりましたが、冷静に考えてみると、空間オーディオに対応している楽曲が少なすぎる上に、どの曲が対応しているのか、対応している曲を探すのがまた大変だという直面します。
AppleMusicで「空間オーディオ」と検索すると、空間オーディオ対応の楽曲が表示されますし、空間オーディオ対応曲を集めたプレイリストなどが表示されますが……。
楽曲の数的にまだそこまでじゃないとは思うんですが、アーティストごとのページから空間オーディオ対応の楽曲だけ取り出すとかそういうことができるといいなーと思う次第です。
楽曲の数ももっと欲しいです。
大半はステレオなんですが、かといってステレオと空間オーディオ曲を混在したプレイリストを再生すると、ステレオになった瞬間、ちょっと物足りなくなってしまうんですよね。
PCゲームでのDolby Atomos(サラウンド音声)対応ゲームはごく一部しかない
楽曲以外もゲームの部分でも問題があります。
コンシューマゲーム機——PS4やNintendo Switch——は大体のゲームがサラウンド音声を収録しているんですが、PC版はサラウンド音声がなかったりします。
まあ純粋に需要が少ない、というだけなんでしょうけど、そこはやっぱり残念というかなんというか。
別にステレオでもいいんですが、サラウンドでのゲームに慣れると、ステレオがなんか物寂しい感じがするんですよねー。
インディーゲームとかは仕方ないけど……。
サラウンドでゲームしたい!です。やっぱり。
Windows(PC)で動画配信を見るとサラウンドに対応しなかったりする問題
Windows上でサブスク動画配信を見ようとすると、サラウンドで見れないサービスがあったりして困るんですよねー。
アマゾンプライムビデオはWindowsアプリだとステレオに制限されますし、Disney+とかも5.1chに制限されます(らしいです)。
NetflixだとWindowsアプリからでもドルビーアトモス再生が可能らしいです。
まあ……僕はアマゾンプライムビデオしか入ってないので、Disney+やNetflixでどうなのかっていうことはよくわかりませんw
普通の人は、アマゾンプライムビデオに代表されるネット動画配信を見る時は大体、FireTVStickやAppleTVを使うから、別に対応する必要はないだろって言われたらまあその通りです。
でも、Windowsアプリからアトモスで見れたら、作業しながら映画とか見るときに便利だと思うんですけどねー。
なかなか現実は厳しいです。
PC /Macでの動作が安定しない
楽曲が少ない、ゲームが少ない、アプリが対応してない。
どころか、根本の問題として、Windows / Mac両方で、AVアンプとの接続がいまいち安定しません。
Windowsでは、DolbyAccessアプリを入れると、ゲームや動画がDolbyAtomosで再生できるようになるのですが、僕の環境では音が出たり出なかったり(!)します。
一度、AVアンプのサウンドモードを変更するとまた音が出るようになるのですが、動画の切れ目とかで一度無音を挟むとサウンドモードを変更しない限り音が出なくなってしまいます。
WIndows側の設定をステレオに変更するとピタッと安定するんですよね……。
Windows側の設定をサラウンドにすると、音が出たり出なかったりする問題が発生……。
うーん、動作がいまいち安定しない。
他の人の環境とかも軽く調べてみたりしたんですが、相性みたいなので音が出たり出なかったりするそうです。
なんじゃそりゃ。
Macでも同じです。
MacはWindowsよりは状況はマシです。サラウンドで音は出ます。でも、何をどうしてもトップスピーカーを認識してくれず、トップから音が出ません。
MacをAVアンプに接続してドルビーアトモスで出力している人自体が少ないのですが、調べてみた感じだと、これも出たり出なかったりといった感じで、全然安定しないです。安定感ゼロ!
どうにもPCとサラウンドは相性が悪いようです。
メインがPC、音楽しか聞かない映画見ない、そもそもスピーカー置けないならやっぱりステレオ
というわけで、コンテンツ消費のメインがPCではなくて、PS4などのゲーム機、ブルーレイプレイヤーやFIreTVやAppleTVといったセットトップボックスなら、サラウンドシステムは素直にお薦めです。
一方でサラウンドじゃなくてステレオの方が有利、ないし、おすすめできる状況というのは、コンテンツ消費の中心がPCだったり、音楽以外のコンテンツを消費することがなかったり、そもそもスピーカーを置く場所がない!という人にはやっぱりステレオが安定だよな、と言わざるを得ません。
サラウンドスピーカーが置けない……
リアスピーカーや天井スピーカーを置く場所って素直に困るんですよね。
リアスピーカーを置く“だけ”なら簡単なんですがスピーカーは置いただけでは機能しないので、配線する必要があります。
配線が邪魔で、配線につまずいたりといったことを避けられるように安全に配線しないといけませんし、配線を通すスペースのことも考えないといけません。
目立たないように綺麗に配線するのはさらに難易度が高いです。
天井スピーカーに至っては、どうするんだ?ってレベルです。
僕はデスクの棚板に(超強力両面テープで)無理やり固定していますが、天井に穴を開けるのは持ち家でもなかなか抵抗感があるでしょう。
賃貸に至ってはどうしようもないじゃん!ってレベルです。
まあ突っ張り棒をうまく活用したりして、天井からスピーカーをぶら下げている人はいますが……。
見た目と安全性は……。
そんなわけで、スピーカーが置けない!という人は自動的にステレオにならざるを得ません。
ステレオとサラウンド両方やった上でのオーディオ環境強化の入門編はAVアンプ!
そんなわけで、サラウンドは推すけど、ステレオもいいし、そもそもステレオしかできない人も多いよっていう話です。
ステレオとサラウンドを両方やった上でオーディオ環境強化したいけど、ステレオかサラウンドかどっちがいいかわからない!って人に最適なアイデアを出していきます。
まずはAVアンプでステレオオーディオしろ、です。
今使っているDenonのAVアンプ、AVR-X1700Hですが、倍以上の値段がするQUAD Vena2と比較しても全然音質に遜色がない……というのは流石に無理がありますが、半額と考えると全然いいです!
アンプにしてもスピーカーにしても、一定ラインを超えると急速に音質の差が縮まってくるというか、コストパフォーマンスが悪化していくんですよね。
いわゆる「収穫逓減の法則」ってやつですね。ビールは1杯目が最高に美味しくて、2杯目と重ねていくたびにどんどん感じる美味しさが減っていくっていう例えで説明されるやつ。
そんなわけで、Vena2とAVR-X1700H、値段は倍以上違いますが、倍も音質が違うかというとそうじゃないです。
LUMINA1を中華アンプ、AVR-X1700H、Vena2と変えて比較してみました。
この記事で書いてます。
一番いいのはもちろん、Vena2で、やっぱり一段階格が違う感じはあります。
ありますが、別にAVR-X1700Hで十分なんですよね。
Vena2の音質すごくいいんですが、AVR-X1700Hの倍の値段を出して購入するほどの差はないです。
昔はAVアンプのステレオの音質は終わっているとか言われてたらしいですが、現代のAVアンプのステレオの音質は普通に良いと思います。
なんでAVアンプ+ステレオを最初にお勧めするかというとですね。
どうとでも応用が効くからです。
サラウンドがやりたくなれば、スピーカーを買い足していけばサラウンドにできます。
一方でサラウンドは必要ないなーステレオで十分!ってなれば、さらにスピーカーをアップグレードしていくなりしていけば、ステレオの音質を高めていけます。
さらにステレオオーディオにAVアンプを使うことのメリットとしては、多機能なので追加して購入する機材を減らせる、ということが挙げられます。
まずレコード再生ですが、現代のAVアンプって最初からMMフォノイコライザーがついています。なので、レコード再生したいなーってなったらレコードプレイヤーだけ買えばいいです。
次にDenonやマランツのAVアンプにはHEOSというネットワークプレイヤー機能がついているので、PCや別売りのネットワークプレイヤーがなくても、SpotifyやAmazon Music Unlimitedを再生することができます。
単体でハイレゾ再生(DSD5.6Mhzまで対応)もできるので、これ一台あれば大抵のフォーマットは再生できます。
多機能なので一台あれば大体なんとかなるのが入門用としてAVアンプをお勧めする唯一にして最大の理由です。
MarantaのM-CR612とかもいいんですけどね……。
そんなわけで結論——個人的にはサラウンド推し
というわけで、個人的にはサラウンド激推しです。
ホームシアター楽しいよ!
僕のは「シアター」と名乗っていいレベルの環境なのか……?
というツッコミポイントはありますが!
(サラウンドは)いいぞ!
コメント