「働きたくない……」
いつもそんなことを呟きながら、出勤しています。
みんな考えることは同じなようで、最近、「FIREムーブメント」という考え方が出てきました。
FIREとは、Financial Independence Retire Earlyの略です。経済的独立と早期退職という意味です。
もっと手っ取り早くいうと「働かなくても生活できる金を貯めて、さっさと仕事やめようぜ!」という考え方です。
このFIREですが、僕は以前批判的な意見を書きました。

書きましたが、正直FIREしたいです。FIREのことばかり考えてます。
できるのならしたいですし、実現できるように必死に貯蓄に努めています。
しかし、そんなFIREを実現した人が「FIREは地獄」と労働という苦役に舞い戻ったりしていると聞きました。
一方で、「FIRE最高!」とFIRE生活を満喫している人もいます。
この差は一体何なのか?
頑張って実現したFIREを充実させるには、FIREを成功させるのには一体何が必要とされるのか?
その疑問の答えが朧げに見えてきたので、それを共有していこうというのが今回の趣旨になります。
FIREしたい人は大きく分けて2種類いる説
FIREしたい人ってみんな「働きたくない」っていうわけですが、この「働きたくない」にも種類があるんじゃないかと思うんですよ。
単純に「働くのが辛いから」働きたくない、のか。「働くよりももっとやりたいことがある」から働きたくない、なのか。
つまり
- 回避型FIRE「働きたくない!」
- 積極型FIRE「働くよりもやりたいことがある!」
FIREしたい人は大きく分けるとこの二つに分類されるんじゃないか?
この場合、失敗の原因というのは「働きたくない」だけで、その先がないからFIREが失敗してしまうのではないか?と考えると、うまく物事の説明ができるような気がします。
2022年のゴールデンウィークについての反省記事を書いたときに「生活のリズムは仕事のリズムが基礎になっている」というようなことを書きました。

そんなやりたくない仕事が、僕の生活リズムの基礎になっているという事実を認めないわけにはいきません。
よくよく考えれば、一年365日で、休日は100日ちょっとしかないので、圧倒的に仕事をしている日の方が多いんですよね。
そう考えると、仕事が生活リズムの基礎になってしまうのは当然のことです。
生活を建物とするのなら、基礎がいきなりなくなってしまえば、倒壊するのは当然のことです。
生活リズムの基礎になっている仕事を抜くのであれば、別の基礎を用意する必要があるということです。
それが用意できない人、用意できなかった人は、「FIREがつらい」という状態に陥ってしまうのではないでしょうか。
このブログで僕は何度も「1日にできることはたかが知れている」というようなことを書いています。
あることをする、ということは別のあることをしない、ということです。人生はトレードオフです。
どうしてもやりたいことがあるのなら、別の優先度の低い何かを削る必要があります。
強い意欲のある何かを実現するために、色々なものを削っていった先に仕事よりもこっちをやりたいやるべきだ、ということが生まれたときがFIREすべきタイミングなんじゃないか。そんなことを考えます。
「働いてる場合じゃねぇ!あれをやるんだ!!」
って状態ですね。
そのやりたいことで多少なりともお金が稼げればそれが本当の本当にベストなんですが、まあ無理でしょう。
お金を稼ぐ、ということは、誰かに何かしらの価値提供をする、ということです。自分の好きなことをやっているだけで、それを実現するのは難しいというかある意味奇跡でしょう。
そりゃ、YouTuberは好きなことをしてお金を稼いでいるかもしれませんが、好きなこと「だけ」しているわけじゃないですからね。
好きなことはお金にならないのです。
少なくとも、普通の人が普通に好きなことをやっているだけでは、お金にならないのです。
自分の「好きなこと」がたまたま世間のニーズと一致している、みたいな奇跡がない限り、自分の好きなことがお金になる、なんて考えない方がいいのでしょう。
そんなわけで、お金にならなくても、評価されなくても、どうしても自分がこれをやりたいってことをやるためにFIREするのが本当の意味でベストなんですよ、それが僕の中の結論です。
そりゃ世の中には、「働きたくない」の一念で色々と突き抜けてしまう人たちがいるのは承知の上です。
それでも、僕は——そして、大抵の人は、「働きたくない」の一念でそこまでは突き抜けられないのです。
だから、働かなくても暮らしていけるだけのお金が必要なんです。
だから、働くよりももっとやりたいことが必要なんです。
FIREに必要なのは、(働かなくても暮らしていけるだけの資産を別とすれば)情熱なんですよ。
熱量なくして火(FIRE)を灯すことはできないのです。
コメント